その発見は突然の出来事でした。
2000年秋の昼下がり、稲の生育を確認するためにコシヒカリの田んぼの見回りをしていたとき、とびぬけて背の高い変わった稲がありました。まるで、その稲がオーラを出しているかのように引き寄せられました。
その稲をよく見ると籾(もみ)は他品種の1.5倍ほどの大きさでした。のちに「いのちの壱」と命名される新品種の発見です。
翌年その新品種を栽培し、収穫して炊いてみました。ポッポと立つ湯気は瞬く間に部屋中に芳しい香りを充満させました。
フタを開けるとたくさんの「カニの穴」があり、混ぜるとすぐに釜に薄い糊がつきました。つやつやしたご飯を一口食べ、大変驚きました。お米の甘さ、香ばしさ、粘りなど、今までのご飯の概念にはない美味しさでした。冷めても表面が固くなりません。
この不思議な種もみを丁寧に試験栽培し、遺伝子調査を依頼しましたがその親は特定できませんでした。
この続きは、「龍の瞳について」をご覧ください。
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