地球上で一番よく動いているものは、空気ですね。
その次に動いているものは、水です。
(一番は地球自身だ、などと悪態をつく人は誰ですか……)。
何れも生命にとって、なくてはならないものです。もちろん、お金よりも大切です。
水について言いますと、山に降った雨は表面を伝わって谷に流れていきます。
鳥が糞をして、タヌキがおしっこをして、だけれども谷の水はきれいです。
土の表面を流れていく間に、土の中に住む微生物が水を浄化しているからです。
その水は田んぼにも使われます。そして海に流れ込んで、蒸発して、また雨になって、 そういう形で循環しています。
多くは地中深くしみ込んで、何十年、何百年も経ってから、湧き水として谷に染み出ていきます。
だから雨が降らなくても、谷の水はなくなりません。
今の日本の山を見てください。杉や檜の単層林になっています。
間伐などの手入れがされていないために、土がだんだんと流れて減っていきます。
そうすると土そのものが少なくなり土の栄養も減少することから、微生物も住めない環境になり、浄化作用と同時に水のミネラル分も減少していくのです。
田んぼと稲にとっては一大事です。稲は水の中に含まれる栄養分、ミネラルにより美味しくもまずくもなるからです。
洪水の問題も、山が原因となっています。
はげ山になると保水力がなくなり、鉄砲水が出たり土砂崩れが起こり、水害の原因になります。
山は日本の国土の土台となり、支えているのです。そして、いのちの水は、田んぼに入りミジンコ、トンボ、カエル、ヘビなどを育みます。
私たちのいのちを永らえる大事な、お米を育てるのです。
良い水に恵まれて、龍の瞳はどんどんと生長し、9月末には収穫を迎えます。
0