写真を見て二つの茎を比べ、気づかれたとは何でしょうか。
答えはもう少し後にします。もう一度見てください。
これは稲では良くある現象です。もちろん稲を丁寧に観察していないと分からないので、ほとんどの農家さんは
ご存じありません。
下の茎の一番穂に近い葉っぱの長さが違いますね。
稲の本来の姿は、写真の上のように短い穂が最後に出てきます。
龍の瞳は一生のうち、通常は14本程度の葉を順番に出していきますが、写真の下の茎は13本しか出していないのです。
最後に出る葉を「止め葉」と言います。
長い葉が止め葉になるには、本来の短い止め葉を出す時間がなかったからですが、これには条件があります。
通常1枚の葉を出すのに6~7日かかりますが、生育期間中の気温が高いとこれが短縮されます。また、土地がやせていると実るのが早くなることから、本来の止め葉を出す余裕がなくなります。
稲は正直です。私は今の稲の状態を見て、元肥はたくさんやっているのか、追肥は1回で済ませているのか、2回に分けているのか、その量はどのくらいかが大体分かります。
一日の長ですね。
稲の観察を続けると、まだまだいろいろな発見があります。
機会を見て、順次、書いていきたいと思います。
止め葉の違う2本の茎
6+