切り株と水源

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 20年ほど前は、飲み水として使用していた水道タンクの清掃に行きました。
 杉が水道小屋の屋根に食い込んできたので、伐採しました。
 丸い切り株がそれで、年輪を数えたら63年ほどでした。
 大体、私の年齢くらいです。
 小屋の反対側にある杉も切りましたが、こちらは小屋を作るために切り株の北側の土を大量に除いています。
 こちらも年輪が60年ほどありましたから、同時期に植えたものと思われます。
 丁度、手袋の上あたりに年輪の中心があります。
 随分と楕円形になっていますし、ほぼ同じ年数が経過しているとは思えないくらい、大きさに違いがあります。
 そこではたと気が付きました。
 杉はとても水を好む木です。
 大きな切り株はまんべんなく根を張り、水がしたたり落ちる場所に育ったので、すごく成長しているのです。逆に、楕円の杉は、幅の狭い方に水道の小屋がありその下がコンクリートなので水分も養分も吸えなかったのです。だから楕円が伸びた先に水が地下に浸透する水路があるので、大きく育ったのでしょう。
 根のある方が育つということは、根と幹が直接つながっている証です。
 これは私にとっては、すごい発見でした。
 そういえば、植物の根と花(実)は直接つながっているようです。私たちは地上にある茎や実、葉っぱを中心に作物を見てきましたが、これからは「根」です。
 根をしっかりと研究しなければならないと思っています。
 ところで、とても良い水でしょう。雨水が土にしみ込んで、動物の糞などもあるのですが、浄化されるのです。土は殺菌力を持っているのです。土というより、土の中の微生物です。
 とても不思議な出会いをした、一日でした。
 杉の大きな切り株
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 杉の大きな切り株と隣人
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 杉の楕円形の切り株
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 簡易水道の水
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 簡易水道全景
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 水路を流れ落ちる水
20161030-5
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